要旨:日本人、よくいた「參った」というのはどういうことですか。「參った」という日本語は、言うまでもなく「參る」と関係がある。また、「參る」は「負ける」と関わりがある?!竻ⅳ搿工扦ⅳ恧Δ?、「負ける」であろうと、どちらも日本人特有の「間」の感覚から生まれた獨特の表現(xiàn)といえる。本稿は「參った」の表と裏をめぐる考察するものである。
キーワード:參った 負けた 「間」意識 以心伝心
「日本人はよく參った、參ったといいますが、參ったというのはどういうことですか」
「參った」とは、技を掛けられている方が負けを認める合図である。試合中に技が極まり、効いている場合に、掛けられている方は、相手や畳を2回たたくのが合図の基本である。この合図を出すと、その時點で負けが決まる。「參った」は抑え込みや絞め技、固め技が掛けられている最中に、返す見込みがない、強烈なダメージに耐えかねたときに発せられる。
「參った」は感動詞として二つの意味がある。①柔道·剣道で、負けた者がかける聲。②負けた·おそれいった·閉口したの意味。もう一つ、「參った」は名詞として『「負けた」の意から』すもう〔古〕。
「參った」という日本語は、言うまでもなく「參る」と関係がある。
「參る」という言葉のそもそもの意味は、宮廷や社寺など、高貴な場所へ行くことであった。いまでも神社や仏閣へ行くことを、「おまいりする、もうでる、參詣する」という?!竻ⅳ搿工舷嗍证蜃黏志凑Zであり、ここから、「參った」というのは相手が自分より上であることを認めること、相手に対してとてもかなわない?!肛摛堡俊工茸哉Jし、敗北を宣言する。相手に屈する、負ける、という意味が生まれたのであろう。
日本人は、負けるのが好きな國民だとよく言われる。というより、相手に勝ちをゆずることによって、結(jié)局は自分が勝つことにある種の意義を見出してきた國民だと言ってもよいのかもしれない。そのことをよく言い表したのが、「負けるが勝ち」ということわざである。負けるが勝ちあるいは負けて勝つ、場合によっては、爭わないで相手に勝ちを譲ったほうが自分にとって有利な結(jié)果になり、自分の勝ちに繋がるということ。一時的に負けることが、大きな目で見れば勝ったこと。言い換えれば、譲歩も時には成功の最善策である。
それはどんな場合でも、相手と対等の立場に立たず、そこに密かに優(yōu)越感を感じながら、相手に勝ちをゆずってやるという考えである。相手に花をもたせながら、その実、指導権は自分が握っているという、ある種の利他的な行為である。だから、「負けるが勝ち」という思想は、あくまでも「勝ち」を意識した考え方であることが分かる。
「參る」であろうと、「負ける」であろうと、どちらも日本人特有の「間」の感覚から生まれた獨特の表現(xiàn)といえる。「間」は、空間的·時間的·情緒的な余白を殘して、人に想像させる余裕を與える。日本語の中で、「間」は単純な時間、空間の概念を意味するだけではなく、より多く物事が全體としての価値判斷を直接に影響するという意味のである?!搁g」は相対、弁証思想を含んでいる観念である。すなわち、物事の間に備えるべき、合理的で正常な狀態(tài)である。日本人にとっては、「間」というものは、空白な狀態(tài)とか、あるべきものが欠落した狀況をいうのでなく、むしろ積極的創(chuàng)造されたものである。多くの場合では、「間」が抽象的なもので、一種の感覚である。
「間」が交流の展開へ進むための緩衝地帯として、いろいろな役割がある。話して手が自分の位置、アイデンティティをしっかりと把握して、適當な「間」を取ることで、受け手が自由に考えたり判斷したりする余地を與える。日本人の交流は目に見えず、口にも出さない、奧ゆかしさ·あいまいさ―すなわち「間」によって、相手に相手なりの解釈をゆだね、これこそいわゆる「以心伝心」のコミュニケーションなのである。「參った」という言葉、実は優(yōu)越感を持つ人が「負ける」を通してそのような「間」を相手に譲る。時には、「間」のとり方いかんで、勝敗は逆転するのである。
こういうところから、日本人は「和」を重んじるのが分かる。つまり人間関係の調(diào)和、自分の言葉と行動を調(diào)整する。それによって、周囲の狀況あるいは交際の相手に適応。そのため、いかなることをする時、日本人は他人の態(tài)度を考慮に入れて、相手に余地を與える。
日本人には他人と一定の距離を保つ傾向が見られる?!搁g」という心理的な距離を置いて、自分への個人空間を保つ一方、他人との摩擦を避けることができる。「間」意識は意見の対立を和らげ、衝突と葛藤の激化を避けて、「和をもって貴しとする」という日本的な目標を達成いしている。だから、「間」意識の中には日本人が人と事に対して調(diào)和感を潛んでいる。
參考文獻:
[1]森本哲郎.日本語 表と裏. 新潮文庫
[2]三省堂.広辭林(第五版).1983
[3]三省堂.學習國語百科辭典(第2版)
[4]吉田精一.暮らしの中の國語慣用句辭典. 集英社
[5]郭崇.論日本人的“間意識”——以其文化內(nèi)涵為中心.考試周刊,2011
[6]孔媛媛.日本人の「間」意識に関する考察―中日比較の視點から.東北師范大學,2013
[7]劉莉.日本人的"間意識".遼寧教育行政學院學報,2006
[8]馬文靜.從“言葉遣い”考察日本人的“和意識”.中國校外教育
[9]薛桂譚.淺談日本人的“和”意識 .考試周刊,2015
作者簡介:王蒙蒙,1991年4月16日出生,女,漢族,河南省開封縣人,現(xiàn)就讀于西安外國語大學日本文化經(jīng)濟學院2016級日語語言文學專業(yè)。主要研究方向:日語語言學。